代表の的場に聞いた、振り返りの話
今回はデザイナーの市村が、HeritageArrow代表の的場に、振り返りについての話を聞いてきました。
振り返りを普段からしている人はどんなことを考えているのか?が垣間見える内容です。ぜひご覧ください!
振り返りにフォーカスした背景
私がHeritageArrowの活動をする中で、オリジナルの振り返りテンプレート「教訓ノート」を使わせてもらっています。このテンプレートを、個人の活動でも使わせてもらえないかと代表の的場に打診したことがありました。
その時、”何かを経験した後に振り返って初めて、経験値が獲得できレベルアップに繋がる”、という趣旨の話を伺い、とても印象的でした。
私の周りでは、主だって振り返りを重要視する人がいなかったため、どんな風に振り返りと関わってきたかに関心が湧き、今回話しを伺うことになりました。
代表の的場に聞いた、振り返りの軌跡
学生の頃から振り返りをしていた
市村:いつごろから振り返りをしていましたか?
的場:少なくとも高校生の頃から、テストの結果を振り返っていました。
市村:高校生の頃から…!?(自分の高校時代を思い出して遠い目をする)
的場:当時バンドを組んでいて、自作のホームページも持っていました。メンバー同士でブログ記事を書いていていたので、そこでも新年の抱負や節目での振り返り記事を投稿していました。
市村:学業だけでなく、自主的な活動の場でも振り返りをしていたんですね。
的場:バンド活動を辞めた後も個人的にはブログを続けていました。大学時代はプログラミングに興味を持ってから、「こんなスキルを磨く」「この技術を理解する」などの目標を投稿していました。
市村:環境や活動が変わっても、振り返りは続けていたんですね。
柔軟な振り返り習慣
市村:社会に出てからも変わらなかったのでしょうか?
的場:社会人になってからはブログを書く頻度が減りました。しかし転職を期に、再びブログを書こうという気持ちになりました。転職先にはブログを書いている人が多かったので、影響を受けました。最近ではブログを書く頻度が減っていますが、振り返りそのものは続けています。
市村:ふむふむ。
的場:振り返りの手法も、いろいろ試したり組み合わせたりしています。2017年頃はKPT(Keep、Problem、Try)のフォーマットを使っていましたが、今はそれに加えYWT(やったこと、わかったこと、次にやること)やFunDoneLearn(楽しかったこと、やったこと、学んだこと)等をいい感じに組み合わせて使っています。
市村:ブログで公開することを目的にしたり、1つの手法にこだわるのではなく、柔軟に振り返りを続けているんですね。
2つの視点で振り返りの効果を上げる
市村:長年いろいろなテーマや方法で振り返りを続けている的場さんですが、実際のところ効果は実感しているのでしょうか?
的場:効果はありますね。「うまく行ったこと」「そうでないこと」の整理ができるので、着実に前に進めています。大まかには、2つの視点で振り返りをしています。
市村:その2つとは何でしょう?
的場:1つ目は、目標に対する振り返りです。やりたいことに紐づく目標があって、それを達成できたのか、どこまで進んだのかを振り返りかえるトップダウンの方法です。会社員時代も、会社から目標が与えられては、業務の一環として振り返りを行っていました。また、それとは別に個人的に定めた目標、例えばスキルの習得などについても、積極的に振り返りをしていました。
市村:ふむふむ。
的場:2つ目は、自分が直面した状況に対する行動や振る舞いを振り返る、ボトムアップの振り返りです。目標に対する振り返りだけだと、予想外のことが起きて目標が達成できなかった場合、「原因は予想外のことが起きたから」という話で終始する傾向にあります。
的場:予想外のことが起こった時に重要なのは、どう振る舞えたか・対処できたかです。そういう時に「それでも無事納品できた」なのか「できなかった」なのか、どう振る舞ったからそのような結果に繋がったのかを振り返ります。独立してからは、意識的にこれら2つの軸で振り返りをしています。
市村:振り返りというと、一般的に1つ目の「目標に対して振り返る」というイメージがありますが、仰るとおり「予想外のことにどう行動したのか、その結果どうなったのか」、も見過ごせない観点ですね…!言われてみて、「予想外のことは何も起きないだろう」と高を括っていたことに気が付きました。
的場:予想外の出来事に行動できた場合、目標に対して行動するよりも自信につながりやすいです。いづれにせよ、振り返りをしないと人生の迷子になると思っているので、さまざまな観点を組み合わせて取り組んでいます。
市村:人生の迷子…!振り返りは、人生のコンパスや地図と言った、必需品なんですね。
まとめ
今回は代表の的場に、振り返りについての話を聞いてきました。
高校時代には振り返りをしていたとのこと、私の周りでは聞かなかったことなので驚きました!
つい、振り返りを「やらねば」と身構えてしまっていましたが、柔軟性があっていいという話は続ける上で大事な観点かもしれないと感じました。
それにしても、「人生の迷子」という言葉は私にとってパワーワードでした!これ以上迷子にならないためにも(!)、少しづつ振り返り習慣を取り入れていこうと思います!