安心して仕事を進めるための方法、タスクバラシと時間見積もり

この記事では、「タスクバラシ」と「時間見積もり」について、その目的と実践方法をご紹介します。汎用性が高いスキルのため、職種に関わらず役立つスキルです。

この記事は、次の方たちを対象にしています。

  • タスクバラシや時間見積もりをやったことがない人
  • やったことはあるが、苦手意識を感じている人

この記事を読んだ後に、なぜやるか・どのように取り組むかを理解した状態をゴールにしています。

タスクバラシと時間見積もりとは何か

タスクバラシと時間見積もりは、作業を始める前の準備工程です。

まず、どんな作業が発生するか、具体的に分解するのがタスクバラシです。

作業を始めようとしたとき、何から手をつければいいか分からなくなることはありませんか?
全体像が見えないまま作業を進めると、抜け漏れや手戻りが起きやすくなります。こうした状態を防ぐために行うのが、タスクバラシです。

次に、バラしたタスクごとの作業時間を見通すことが、時間見積もりです。

作業全体で何時間かかるかを考えるのは、意外と難しいものです。
しかし、タスクをある程度バラした後なら、作業時間のイメージはしやすくなります。
「時間が見積もれそうな粒度でタスクを切り出す」と考えると、進めやすくなります。

タスクバラシは、作業全体の地図を描くこと。時間見積もりは、その地図をもとに行程表を作るイメージです。

なぜタスクバラシと時間見積もりが必要なのか

タスクバラシと時間見積もりは、業務をスムーズに進めるために行います。
これらが必要な理由は、次の3点です。

  1. 依頼主と依頼された側が、合意や認識合わせをスムーズに行うため
  2. 依頼主側がレビューのタイミングを把握するため
  3. 業務着手前にタスクのぬけもれに気づくため

1つ目は、依頼主と依頼された側の認識をすり合わせるためです。
事前にタスクや作業の流れを共有しておくことで、成果物の方向性が大きくずれるのを防げます。
完成後に「イメージと違った」となると、業務委託の場合は依頼側がその負担をすることになります。
初期段階で認識合わせができていれば、余計な負担を抑えたうえでその後の作業もスムーズに進めやすくなります。

2つ目は、依頼主がレビューのタイミングを把握しやすくするためです。
レビュー回数が事前に分かっていれば、「1回目は方向性の確認」「2回目は内容の確認」、
といったようにレビューの粒度を調整できます。

最後は、作業前にタスクの抜け漏れに気づける点です。
タスクを作業開始から完了まで書き出すことで、抜けている工程や想定外に時間がかかりそうな部分に気づきやすくなります。
その結果、早い段階で相談や調整がしやすくなります。

まずは「なぜ必要なのか」を理解したうえで取り組むことが大切です。

どんな風にタスクをばらす?KnowledgeHubの記事作成工程

ここでは、「記事を書く」工程を例に、タスクバラシと時間見積もりの実例を紹介します。
実はこの記事も、同じ流れで進めています。

回数を重ねる過程で、タスクのバラし方が変化しています。
以前は、次のようにバラしていました。

  • 記事ネタの案だしをして合意を得る※執筆前タスクとして別途タスクバラシ
  • 初稿作成/2h
  • 修正/2h
  • 納品

このやり方で進めていましたが、後にうまく行かなくなりました。
発生した問題は、「手戻りの多さ」です。
ほぼ書き直しになることもあり、業務委託だったため依頼側に負担を強いる状況になってしまいました。

そこで的場から「アウトラインをまずは出してください」、というアドバイスをもらいます。
タスクのバラし方を見直し、もう一段階工程を踏むことにしました。
改善後は、以下の流れで進めています。

  • 記事ネタの案だしをして合意を得る
  • (改善ステップ)アウトラインを作成/2h
  • (改善ステップ)アウトラインの修正/1h
  • 初稿作成/2h
  • 修正/1h
  • 納品

アウトライン段階で合意を得るため、初稿提出時に大きな手戻りがない工程になっています。
ここで改善ができたのは、依頼側から追加負担を許容していただける機会に恵まれたからです。
振り返ると、手戻りが発生した時点で改善策を考えるべきでした。
うまく行かないことをそのままにせず、アクションを見直す姿勢が必要だったと反省しています。

苦手意識をもつ筆者が、実践して分かったメリット

先程の事例のとおり、私自身はタスクバラシと時間見積もりが苦手です。
それでも実践を続ける中で、続けて良かった、と感じた点があります。

  • タスクバラシと時間見積もりのメリット
    • 余計な不安を感じず作業に専念できる
    • 時間の使い方についても認識合わせができる
    • 振り返りの起点ができる

余計な不安を感じず作業に専念できる

HeritageArrowでは非同期が基本のため、不明点をすぐ確認できるとは限りません。
タスクバラシで方向性の合意が取れていると、作業途中に感じる不安を軽減できます。
それらは確認した方がいいか迷う小事だったりもするので、プチ不安からの解放は意外と見過ごせません。

時間の使い方についても認識合わせができる

また、リサーチ業務で時間見積もりをしたときは、「質が心配だからもう少し時間をかけてみては」
といったフィードバックをもらったこともあります。
その時は、業務委託だったため依頼側の負担を抑えるには、時間を圧縮したほうが良いと思っていました。
しかし、時間に余裕をいただけたことで安心してリサーチに取り組めました。

振り返りの起点ができる

前章の執筆事例では、タスクバラシの内容は改善され手戻りが減りました。
一方で、時間見積もりそのものが簡単になったわけではありません。
実はこの記事を書く際も、執筆前の想定よりもだいぶ時間がかかっています。

ただ、タスクをバラして時間を計測していると、どこで時間が膨らんだのかを振り返れます。
過去の想定を理解するための記録があることで、仮にうまく行かなかった場合も次回の見積もりに向けた検討材料になります。
また、作業中に時間が想定より膨む可能性が見えた場合は、依頼側に相談することもできます。

タスクバラシや時間見積もりに取り組んでみて、「今やるべきこと」が見えやすくなったのは確かです。
この感覚が、読者の方にとっても業務を進めるヒントになれば嬉しいです。

まとめ:合言葉は「まずはバラす」

タスクバラシと時間見積もりは、作業をその通りに進めるための計画というわけではありません。
業務に着手する前に、お互いの認識をそろえるための役割を果たします。

慣れないうちは、「この工程で合っているか」と迷う場面が出てくることもあると思います。
その場合は、共有する際に「工程に漏れはありませんか?」と一言添えてみるのもおすすめです。
分からないことは自分から確認を取って、タスクバラシと時間見積もりの精度を上げていきましょう。

業務を依頼された際は、時間を見積もれる粒度でまずはタスクをバラしてみる。
スムーズに業務を進められる環境を、自ら作っていきましょう。

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