代表の的場に聞いた、本との付き合い方

今回は、デザイナーの市村がHeritageArrow代表の的場に、本についての話を聞いてきました。

エンジニアの専門書に限らず、職種を問わない本も登場しますので、ぜひご覧ください!

このテーマにフォーカスした背景

HeritageArrowに参画してから、定例ミーティングで代表の的場から何度か本をおすすめしてもらう機会がありました。それらは全部デザインの専門書で、「的場さんはエンジニアが専門ですよね…?」と驚いたことがありました。

また別のミーティングでも、「自分の知らない業界の仕事をするときは、関連書籍を1万円分くらい購入して、ざっと目を通してから案件に参画する」という話も伺っていました。

これらのエピソードから、「的場さんはどれだけ本を読んでいるんだ?」と気になっていたので、今回は本についての話を聞いてきました。

読書は生活の一部

市村:いつ頃から本をたくさん読むようになったのでしょうか?

的場:高校生の頃は本を読むタイプではなかったのですが、大学・大学院頃から研究もあって、本を読むようになりました。特に新卒からの数年間はかなりの量を読みました。移動が多かったので通勤時に本を読んだり、出社前に余裕のある朝やランチが一人の時なども、カフェで読書をしていました。

市村:常にカバンの中に本がある状態だったんですね。当時はどんな本を読んいたのですか?

的場:新書、ビジネス書や技術書などを読んでいました。仕事に関係のある本から個人的に興味のある本まで色々。新書のような本は、2日程度で1冊読み終わっていました。

市村:えええ!新書をたった2日で…!(自分にそんな日が来るとは思えない…)
気を取り直して、最近の読書事情はどうですか?

的場:(2024年は大学院に通っていた話もあり)、ここ数年は大学院や育児など、他のことに使う時間が多かったので、昔ほど読書はしていません。今は、仕事の時間に技術書を読むこともありますし、自己研鑽や技術習得の読書は、仕事の一部になっています。

市村:的場さんの生活の中には、常に本がある状態なんですね。

今まで読んだ本を数えたら、500冊以上だった

市村:昔から本を読んでいるとなると、家にもたくさん本があるのでしょうか?

的場:本は紙で買うようにしているので、多すぎて邪魔に感じる程度にあります。以前、整理のためにスプレッドシートで一覧化したら、500冊くらいありましたね。

市村:500冊!?ちょっと量が想像できません…。

的場:当時は宅配型トランクルームのサービスを利用し、本を預けることにしました。東京から和歌山に引っ越すタイミングで解約したので、今は徐々に処分・整理を進めています。

市村:それだけ本が多いと引っ越しも大変そうですね…。

500冊の中で印象的だった本を挙げるとしたら?

市村:大量の本を読んできた的場さんにとって、とりわけ印象に残った本や読み返している本はあるのでしょうか?

的場:いくつかありますね。例えば、ジェームズ・アレンの『原因と結果の法則』は、悩んだ時に読み返すことがあります。いろいろな自己啓発の本がある中の根本と言われているような古典です。

市村:私でも聞いたことがある本です。的場さんは本を選ぶ時、何か基準があるのでしょうか?

的場:学生時代、たくさんの論文を読みましたが、論文を探す際は参考文献を見て読むべき論文を辿ったりします。働き始めてからは同じく読んだ本の参考文献を見て興味深いものを買って読んでいました。
興味深い本の著者が参考文献に挙げている本は、同じく興味深い・面白いものが多いので、その流れで本を辿っていきました。また、気になる著者が出している他の本を読むこともあります。参考文献を見たり、著者で辿ったり、人に紹介してもらった本を読むことが多いです。

市村:ふむふむ

的場:ジェラルド・ワインバーグさんの本も、その探し方で見つけ、おもしろいと思ったので複数読みました。

市村:著者はどんな方ですか?

的場:詳細はWikipediaを見ていただくとして、ソフトウェアエンジニア出身のコンサルタントです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B0

市村:エンジニアから更にコンサルタントでも成功した人!どんな本なのか気になります。

的場:1冊目は『コンサルタントの秘密』です。人に技術を伝えるのが難しい、と思った時に読んで、色々なことに衝撃を受けました。当時、この本を読んで、色んなことが腑に落ちてしばらく呆然としたことを覚えています。

あと、2冊目に読んだのは、『ライト、ついてますか 問題発見の人間学』でした。
この本には、問題を言語化するのは難しいし、それを適切に人に伝えるのはもっと難しい、という内容が書かれています。これもすごく面白くて、一気に読んでしまいました。

的場:トンネルの例えが分かりやすいです。
車でトンネルの中を通って外に出る時、カンバンに「ライトを消してください」と書いていたとします。するとある人から「外が暗い時にライトを消すと困ります」というクレームがあったとします。もしこの時、日中のライトのつけっぱなしに対する注意と促したい時、どう伝えたら良いのでしょうか。例えば、カンバンに「ライト、ついていますか?」と尋ねれば、各自が判断して必要に応じて消すことを促せるのではないでしょうか。そんな話が書いてあります。

市村:本のタイトルは例え話が由来しているんですね。とても興味深いお話です!

的場:それから三冊目に、『スーパーエンジニアへの道 技術リーダーシップの人間学』という本も読みました。これも、ジェラルド・ワインバーグの本です。この本は、業界の先輩たちが悩んでいるだろう悩み、そして、新人になかなか打ち明けられない悩みが書かれているのが印象的でした。自分も将来、こんなことで悩むのかと思いながら読んだ記憶があります。

市村:エンジニアとコンサルタント、それぞれでキャリアを極めた人だからこそ、多様な切り口の本が出されているんですね。

的場:これらの本を読んで、当時もやもやしていたことを人生の大先輩が説明してくれたようでした。こうしていくとどうなる、ということを腹落ちする形で説明されていたので、今後の人生をどうしていくか考え直すきっかけになりました。

市村:的場さんにとって、とても大事な本なんですね。

的場:はい。これらは、また読みたいと思った時にないと困る本なので、手元に置いています。もし、これらの本に興味を持って読んだ人がいたら、その時は感想を分かち合いたいですね。

印象に残った本の一覧

最後に詳細は聞けませんでしたが、名前が挙がった本一覧をご紹介します。

  • 『ものづくり』の科学史 世界を変えた標準革命
  • 達人プログラマー 職人から名匠への道
  • エクストリームプログラミング
  • TeamGeek Googleのギークたちはいかにしてチームを作るか
  • Coders At Work プログラミングの技をめぐる探求
  • リファクタリング・ウェットウェア 達人プログラマーの思考法と学習法
  • 絵はすぐに上手くならない
  • アプレンティスシップ・パターン 徒弟制度に学ぶ熟練技術者の技と心得
  • 達人のサイエンス 真の自己成長のために
  • 小さなチーム、大きな仕事 働き方の新スタンダード
  • パーフェクトソフトウェア テストにまつわる幻想
  • 読書の歴史: あるいは読者の歴史

まとめ

今回は代表の的場が、500冊を超える中から選んだ本をご紹介しました。
(話を伺った当初、耳を疑ってしまいました…!)

的場の本から学びを得ている過程を通して、私自身は読んで満足していないか?と自分自身の読書の姿勢について考えさせられる機会でした。

私は、『ライト、ついていますか』が気になったので読んでみようと思います。
最後までお付き合い、ありがとうございました!

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